バスケ大好き、NBA大好きな私にとって、この話題に触れないわけには行き
ません。そして、いかにこの快挙を学びにつなげていくか考えていきたいと
思います。
八村選手はドラフト9位で指名されましたが、これがどれだけ偉大なことなの
かまだピンと来てない人が多いと思いますので、先ずは、ここから解説してい
きたいと思います。
先ず、NBAはプロバスケの世界で圧倒的トップのリーグであることがもの
すごく重要な点です。
なぜなら、他のプロスポーツチームにおいて、ここまで、1つのプロリーグが
圧倒的な存在であることは滅多にないからです。
サッカーであれば、プレミアリーグ、リーガエスパニョーラ、ブンデスリーグ
など、様々な国に強いリーグがあります。
しかし、バスケの世界においてはNBAは他のリーグとは比較にならないほど
の人気と実力なのです。つまり、全てのバスケ選手はNBAを夢見ているとい
う点で、いかにNBA選手になることが難しいか。
そして、バスケは世界中でプレーされており、競技人口で言えば、男女合わせ
れば世界一のスポーツです。男性だけでもサッカーに次ぐ人気を誇ってます。
今回、ドラフト9位で指名された八村選手の契約金ではなく年俸が4億という
金額からも、いかにNBAが世界的に人気なのかが分かると思います。
日本のプロ野球でドラフト1位選手が1年目の年俸1500万円が上限という
ことを考えても、いかにドラフト9位になることが難しいか分かります。
そして、ドラフト9位と言いますが、NBAドラフトにおいては1チーム2名
までしか指名できないのです。つまり、ドラフト1巡目9位なので、トップ9
人目に指名されたということなのです。
大体、19歳から22歳ぐらいまでの選手が指名されますので、世界でバスケ
をする19歳から22歳までの選手の中で9番目に高い評価をされたという
ことなのです。
これは本当に凄いことです。
バスケはチームスポーツですが1人の存在が大きくチームに影響を与えること
はマイケル・ジョーダンが引退したあと20年以上、優勝できてないシカゴ・
ブルズを見れば明らかです。
チームは毎年のドラフトでいかにいい選手を獲得できるかがチームの命運を
握ることがよく分かってますから、徹底的なリサーチをします。
その際には学校での生活態度や性格、練習熱心さ、協調性、リーダーシップ等
徹底的に見るそうです。
特に重視するのが人間性なのだそうです。
アメリカでは大学バスケは超花形スポーツで、日本の甲子園以上の人気と
言っても過言ではないぐらいです。
そうなると、大学バスケで活躍したことで、ちやほやされ、調子に乗ってる、
もしくは、自己中心的なプレーに走る選手が多いのです。
それによって、せっかくドラフト上位で獲得した選手が伸びなかった、NBA
に入って取り巻きによって努力しなくなった、遊び歩いてバスケに集中してな
いことで才能を潰してしまうことが頻繁に起きているのです。
八村選手はとても性格も真面目で、練習熱心で、コーチの指導も素直に聞いて
とても人間性が高いということもかなり評価されたようです。
八村選手は特に親からバスケを教わったわけでもなく、中学に入って初めて
バスケをやり、英語も全く話せない状態からアメリカの大学に行き、英語も
話せるようになり、大学3年時はチームを引っ張ったのです。
いかに素直、プラス発想、勉強好きであることが成功の3条件かを示す事例だ
と思います。
ただ、じゃあ、私のような何の身体能力に恵まれてない人間が中学から努力し
てたらNBA選手になれたかというとそれはないと思います。
やはり、持って生まれた天性の才能は大きいと思います。
あとは、それをどれだけ活かせるか、そのために努力できるかにおいて
素直、プラス発想、勉強好きが重要になるのだと思います。
ということは自分の才能、メンバーの才能をいかに見極め、その才能を引き出
すことができるかが重要なのではないでしょうか。
八村選手がバスケを始めたのは中学時代の恩師である坂本コーチから熱心に
バスケをやるように勧誘されたからだそうです。それまで野球をやっていた
八村選手の身体能力を見極めて誘ったそうです。
ベナン人の父と日本人の母の間に生まれ、その容姿にコンプレックスを持って
いた八村選手に坂本コーチは「そんな狭い世界でものを見るな。NBAを目指
せ」と最初に会ったときから言ってくれたそうです。
そんな指導者に出会えた八村選手は本当に幸せですね。
そして、NBAドラフトで指名された直後のインタビューで八村選手は唯一、
坂本コーチの名前を出して感謝を伝えてました。
そんな指導者に私達がなっていくことの大切さを八村選手は伝えているのでは
ないでしょうか。