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スタッフ教育

ボーナスなし!?

以前からお伝えしているのに、今でも、多くの院長先生が言ってしまう言葉。

「このままだとボーナス出ないよ」
「この業績だとボーナスなしだよ」

この言葉、多分、院長は言いたいのか、言ってみたいのか、分かりませんが、
なぜか、多くの院長が言ってしまう。

多くの院長が言ってしまうので、これまで何回も、クライアントで院長がこの
言葉を言い、そのことをスタッフとの面談で聞いてきました。

院長としては恐らく、

「業績が昨年から比べて上がってない。そのことに誰も危機感を持ってない。
状況を分かってないみたいだから、これぐらい言わないとダメだ」

「これぐらい言わないと、スタッフは真剣に頑張ろうとしない。
喝を入れるためにもこれぐらい言わないとダメなんだ」

と思ってるんだと思います。

しかし、この「ボーナスなし」を言われて、やる気になったり、危機感を持っ
たり、頑張ろうとやる気になった人を私は一人も見たことがありません。

だから、全く効果がない言葉なのです。
効果がないどころか、逆効果にしかならないのです。

「私達はこんなに頑張ってるのに、なんでボーナスが出ないんですか!?」
「私達のボーナスが出ないんだったら、あんな機械を買わなければいい」
「私達は反対したのに、院長があんなスタッフを雇うからいけないんだ」

こういう反発が生まれ、危機感ではなく院長に対する不信感が生まれ、この
医院にいることに対する危機感が生まれるのです。

もし、どうしてもボーナスを出せない状況なのであれば、その状況をきちんと
説明し、じゃあ、どうしたらボーナスを出すことができるのか、そのために
どんな取組をしていけばいいのかということを2時間ぐらいかけて院長丁寧に
説明する必要があると思います。

しかし、「いや、ボーナスは給料と違って、出す義務はないから出せないなら
出さなくても問題ないでしょ」というスタンスが間違っているのです。

スタッフは「出るのが当たり前」だと思ってますから、院長とスタッフとの
気持ちのギャップを埋めてあげることをしないと、その隔たりを放置したまま
では不信感しか生まれないですね。

それに、ボーナスが出ないなら、どういう根拠で出せないのか、その数式や
算出の根拠も明確にしなければなりません。

ボーナスも労務の一環というぐらいに考えて対応していかないとボーナス問題
で本当に大きな問題へと発展することは多いので、慎重に対応するようにして
ください。

また、人というのは上がったものが下がることに対して、ものすごく抵抗感を
持ちます。一度、上がるとそれが自然と権利意識へと発展していくのです。

例えば、昨年はボーナスが30万円だったら、それが権利でもなんでもないの
ですが、昨年よりも自分は頑張ってないなんて思う人はいないのですから、少
なくても、昨年と同じぐらい頑張ったんだから、同じだけ出るだろうと思うの
です。

それが出ないのであれば、その根拠と、その根拠の確かさを明確に、つまり、
紙ベース、仕組みとしてきちんと確立して示さないと今のスタッフは全く納得
しないどころか不信感しか持ちませんので、お気をつけください。

そう考えると、労務面の整備はもう法律からも必須ですが、労務の次は恐らく
ボーナスと昇給の人事評価制度を整備することが重要なテーマになってくる
と思われます。

重要なテーマとなるというのは、あったほうがいいというレベルではなく、
ないとスタッフから不信感を持たれる、モチベーションが下がる、辞めるとい
うレベルに重要だという意味です。

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