【NBAが100億円よりも優先したものとは!?】
いよいよ、NBAのシーズンが幕を開けました。
今シーズンも激しくもエキサイティングな試合が数多く繰り広げられるかと
思うとワクワクします。
しかし、そのNBAのシーズンが毎膜する直前、正に、日本で16年ぶりに
NBAの試合が行われた、その時に、とんでもない問題がNBAを揺るがせて
いたのです。
何という偶然か、日本に来日し、試合をしたヒューストン・ロケッツという
チームのGM ダレル・モリーが香港のデモを応援、支持するツイートを投稿
したのです。
これに、中国政府、中国企業が一斉に反発。
中国政府と中国企業からNBAは公式な謝罪を要求され、ダレル・モリーを
解任するよう要求されたのです。
ちなみに、NBAの中国での売上はなんと4000億円を超えると言われて
います。これだけの巨大市場の政府と企業から、たった1人のツイートが原因
で猛烈に批判され、4000億円の売上を失うかもしれないのです。
実は、これはNBAだけの話ではなく、数多くのアメリカ企業が広告や商品等
で意図せず、中国を刺激してしまい、猛烈な批判を受けて謝罪に追い込まれて
います。
つまり、中国の意に反した表現をした場合、その巨大な市場パワーを背景に
猛烈な圧力をかけられ、ことごとく中国に屈してきたのです。
しかし、NBAのコミッショナーであるアダム・シルバーは中国の圧力に屈し
なかったのです。
アダム・シルバーはこのように声明を発表したのです。
「表現の自由を支持すること、とりわけNBAコミュニティーに属するメン
バーたちの表現の自由を支持することは、NBAが持つ長年の価値観だ。
言論の自由の行使は本質的に、何らかの結果を引き起こすことは理解してい
る。われわれは皆、そうした結果を受け入れなければならない。
両国の政治制度や信条について互いの尊重を見いだせるかどうかみてみたい。
ただ、私は現実主義者でもあり、こうした問題はすぐに収束しない可能性も
あることは理解している」
この結果、どうなったか?
少なくても、問題となった投稿をしたダレル・モリーが所属するヒューストン
ロケッツは少なくとも60億円の損失が出ているそうです。
NBA全体としても、最低でも100億円を超える損失が出ると思われます。
これまで、数多くの企業が屈してきた表現の自由をNBAはたとえ、4000
億円もの売上を誇る中国という巨大市場を失ってでも守り抜く覚悟なんだと
思います。
そして、その重要な価値観を手放すことはNBAの根幹をなすぐらい大きな
問題だという認識があるのです。
今回の決断は言葉で言うのは簡単ですが、物凄く、重要で難しい決断と思いま
す。それをできるNBAコミッショナーのアダム・シルバーは凄い経営者だと
思います。
そして、そのアダム・シルバーの姿勢を多くのNBAのヘッドコーチ、選手が
支持をしています。
あなたが目先の売上を失ってでも、守りたいものとはなんでしょうか。