先生の医院では、今年のボーナスはどれ ぐらい支給できましたか?
そして、そのボーナスはどのようにして 決まりましたか?
未だに、とても多いのがボーナス1.5 ヶ月分、多くて2ヶ月分という決め方で す。
このような決め方で今どきの若い女性ス タッフがやる気を出すとは思えないこと は先生もお分かりかと思います。
あれだけ、労務についても明確さを求め るのに、一番、重要なボーナスの決め方 が院長の気分、好き嫌い、医院の収益と いう不明確なもので決められるなんて頑 張ろうと思うはずがありません。
ただ、歯科医院の女性スタッフの場合、 ボーナスを多くしたらじゃあ、頑張るの かというと、そういう訳ではありません 。
なぜかといえば、お金よりも早く帰りた いからです。大事なのはボーナスが決ま る基準なのです。
基準が明確であることが求められている のです。
そういう意味では、明確にボーナスは夏 が1ヶ月、冬が1.5ヶ月!という明確 な基準を決めるのでもいいと思います。
そして、医業収入がこれだけ行ったら、 冬のボーナスは2ヶ月分という決め方で も良いかと思います。
一番良くないのが、不明確な院長の機嫌 、好き嫌い、よく分かんない業績悪化に よって決まることです。
そういう不明確な決め方をしているとス タッフからすると 「あの高い機械を買って、使ってないん だったら、私達のボーナス減らさなけれ ばよかったのに。
あの機械を買ったせい でボーナス減らされた」 という不満を生むことにもなりかねない のです。
経営者は言葉を尽くして感謝を伝えるこ とは大切です。
しかし、どんなに感謝の言葉を伝えても 、ボーナスゼロ、昇給なしだったら誰も 、その経営者についていこうとは思いま せん。
なぜなら、人は未来に対して希望が持て ないとモチベーションが急激に下るから です。
最終的に経営者はお金で語る言葉が一番 、強い影響力を持つのです。 先生は今年のボーナスでどんな言葉を語 りましたか?
多くの経営者が人材が大切だ、人材こそ 宝だ、うちは人を大切にすると言います 。
これはいくらでも言えます。
言うだけ なら、お金かかりませんから。
では、この1年間で人材育成にいくら使 いましたか? 人の採用にいくら使いましたか? ボーナスにいくら使いましたか?
そのお金で語る言葉を女性スタッフ、勤 務Drは一番、よく見ています。 先程、ボーナスは夏1ヶ月、冬1.5ヶ 月でも決めたほうが良いとお伝えしまし た。
確かに、そうです。しかし、今の若 い女性スタッフはこう思います。
「じゃあ、私の頑張りはどう評価された んですか?」
「ということは、頑張らなくても、ボー ナスは変わらないってこと?」
「頑張った分だけ、損するってことじゃ ないんですか?」
このように思う人が多いのです。 つまり、1人1人の頑張りをきちんと評 価する仕組みが求められてるのです。
そうなると、複雑な評価制度が必要にな り、院長だけでは運用が難しくなるかも しれません。
評価制度も作ったけど、きちんと運用さ れてないと逆に不信感を買うので気をつ けないといけません。
私の会社では相当に複雑な人事評価制度 を私が構築し、丸2日かけて全員と評価 のすり合わせの面談を行います。
そして、各種資料を元に約1日半かけて ボーナスの最終金額を決定します。
ボー ナス決定に3.5日もの時間を投入して いるのです。
今年のボーナスの累計金額は 84,502,933となりました。
今年は社員旅行に韓国に行き、費用が3 00万円以上かかりました。
歯科医院の院長はこれから、スタッフへ のボーナスの支給金額や勤務Drへの 最高年収で競い合うような時代になって くるのではないかと私は思います。
院長だけが高年収を取るのではなく、い かに働いてる人に高年収を得てもらうよ うにするかが今後、長期的に続く強い組 織を作れるかどうかに影響してくると私 は確信しています。