実は、今シーズン終了後、NBAでは史上最もスタープレーヤーの移籍がありました。
その中でも、バスケ界に激震が走ったのがスーパースターである2人の選手、
ケビン・デュラント
カイリー・アービング
の2選手がブルックリン・ネッツというチームに一緒に移籍したことです。
ブルックリンはニューヨーク市の中にあり、ニューヨークと言えば、ニックスというチームが超有名で、日本の野球で言えば巨人のような存在です。
当初はスーパースターの二人がニックスに移籍するのではないかと思われていました。
しかし、実際にはチームができて、まだ7年しか経ってない、つい1年前まで超弱小チームだったネッツを二人は選んだのです。
実はネッツも超弱小でしたが、ニックスは超人気チームでありながらも、チームのマネジメント体制が劣悪なため、こちらも20年ぐらい超弱小チームのままなのです。
しかし、チームとしての人気やブランド力が圧倒的にニックスの方が上なためまさか、ネッツに行くはずがないと多くの人は思っていたのです。
では、なぜ、ニックスではなく、ネッツを選んだのか。
それは、チームの人気やブランド力ではなく、チームのマネジメント体制、カルチャーだったと言われています。
実は、ネッツは2012年にチームが創設され、2013年には勢いをつけようと大きなトレードを敢行します。
それによって、超有名選手を集めました。
しかし、そのトレードによって、将来的なドラフト権をたくさん放出してしまったのです。
NBAでは選手とドラフト権をトレードで交換する手法が一般的なのです。
つまり、目先の勝利のために将来、有望選手を獲得する権利をたくさん放出したのです。
それで勝てていれば、まだ良かったのですが、全く勝てずにチームは低迷。
そして、将来のドラフト権を放出していたため、その低迷が続くことに。
普通はそこから10年以上、チームが低迷し続けるなんてことはNBAではザラなのですが、チームがGMやヘッドコーチを刷新し、チームの組織体制をしっかりとしたものしていきます。
チームが多少、勝ったり負けたりしたからといって右往左往するのではなく、オーナーはGMやヘッドコーチを信頼し、任せ、GMとヘッドコーチもその期待に応えました。
それによって、超弱小チームだったネッツは数少ないドラフト権で獲得した若手をしっかり起用しながら育成し、選手それぞれが自分のためではなく、チームのためにプレーし、全体が1つにまとまったチームを作り上げました。
その素晴らしいチームカルチャーは見ていても、気持ちよく、選手それぞれが楽しそうにバスケしている雰囲気が伝わってくるものでした。
中には、他のチームで大いに期待されていたにもかかわらず、期待されていたようなパフォーマンスが発揮できずにネッツに移籍してきて、プライベートや性格の面で難があった選手が大活躍し、オールスターに選出されるぐらいまで飛躍した選手もいました。
そういうチームの強固で安定したマネジメント体制、選手が個人のためでなくチームのために戦うというチームカルチャー
これらは強いチームを作り上げるためには必須のものです。
そして、この2つがスーパースターがネッツに加入したいと思った要因となったのです。
つまり、強固で安定したマネジメント体制と素晴らしいチームカルチャーは採用にも非常に有利に働くということです。
目先の患者数、目先の医業収入のために感情的になったり、圧力をかけたりするのではなく、長期的な医院の発展のためにマネジメント体制の根本である院長が経営者としての力量を磨いていく。
それによって、院長が精神的に安定することで、スタッフが院長を信頼し、スタッフの気持ちも落ち着き、スタッフ同士も仲良く、医院全体のために仕事をするようになる。
そんなチームカルチャーが形成されれば、今よりも確実に採用も改善されるのです。
しかし、ネッツだって、それだけのマネジメント体制とチームカルチャーを作り上げるのに何年もかかりました。
歯科医院だって2年ぐらいはかかるかもしれません。
しかし、目先の採用を改善するためだけに動くのではなく、将来的、根本的な問題解決にも取り組んでいかなければ、この先、一生、採用で苦しむことになります。
是非、頑張って取り組んでいきましょう。