私たちは日々、仕事をしてお金を得ています。
仕事をする根本的な目的にお金は常に入っています。
お金を得ることはとても大事です。
しかし、お金をたくさん得たからといって、幸せになれるかといえば、そうで
もないことは皆さん、ご存じのとおりです。
しかし、お金を何に使うかを真剣に考えてる人、経営者はとても少ないように
思います。
例えば、会社の売上を伸ばす、会社の売上を●●億円にするという目標は
非常に分かりやすいです。
じゃあ、そのお金を何に使うかを考えてる人は少ないのではないでしょうか?
私も会社の利益を何に使うかは常に考え、何が正しい答えなのかは明確には
分かりません。
歯科医院の場合であれば、設備投資や分院、拡張、移転などお金の使い道が
たくさんあるので困りません。
しかし、うちの会社のようなコンサルティング会社の場合、設備投資もない
ですし、拡張などもしたとしても1千万円もあれば十分にできてしまいます。
多くの院長先生とお話ししていると、医院が伸びた後に、そのお金をスタッフ
や勤務Drに還元してあげようというか、還元したいという人がとても少ない
ように感じます。
しっかりした評価制度もなければ、
「これだけ頑張ってるのに、なんでこれしかもらえないのか?」と不満の原因
となってしまいます。
もちろん、今の日本の狂った労務においては一度、上げた給与は下げることが
ほぼ不可能なので、上げることに対して抵抗があるのは分かります。
しかし、それであればボーナスで還元してあげればいいのです。
ただ、それだとスタッフが頑張ったんじゃなくて、自分が頑張ったんだから、
スタッフはあまり関係ないと思う院長先生もいるかもしれません。
それであれば、じゃあ、どういう働きを評価するのか、その評価を明確にする
必要があるのではないでしょうか。
そして、それに対して、どれだけ還元するのか?
それを明確にすれば、もっと頑張るスタッフも出てくるのではないでしょうか
これからずっと続く人手不足時代
この厳しい時代の中で、スタッフが長く勤めてくれていて、しっかりと高い
報酬をもらってるということは大きな採用の魅力にもなります。
お金で何を買うか?
経営者は一家離散のリスクを背負ってまで歯科医院を開業してるのですから、
高い報酬を得るのは当然だと思います。
しかし、すべてを自分が持っていくのではなく、スタッフや勤務Drへの
分配もしっかり決めて、それを実行していく。
また、ある程度、自分が満たされた段階で、その分配を増やしていく。
もしくは、医院への貢献度が高い人への分配を増やしていく。
そんな風にスタッフや勤務Drからの信頼にお金を使ってみてはどうでしょう
か?
もちろん、お金は支払った瞬間は感謝されますが、すぐに当たり前になり、
何の感謝もされなくなります。
お金は不満足度要因だからです。
自分の働きに見合ったお金が支払われてないと不満
自分の働きに見合ったお金が支払われていると当たり前
支払う側からすると、ものすごい大変な思いをして支払っているけど、その
思いは10分の1も伝わらない。
そういうものだと思います。
だから払っても、どうせすぐに当たり前になるから、最低限しか払わない。
ではなく、その人の働きに見合ったお金をしっかり払っていく。
そんな院長がもっと増えていくと歯科業界を志望する人も増えていくのでは
ないでしょうか。