これまで歯科医院では採用が非常に難しく、これから一生、採用が楽になる
ことはないと私は言ってきました。
しかし、この状況がこれから訪れる不況によって変わるかもしれません。
リーマンショック後はタウンワークに求人を出すだけで、受付の応募が20人
以上来る夢の時代がありました。
この夢の時代が再び、訪れるかもしれません。
しかし、それでも、労務について一度、身についた権利意識の拡大は止まりま
せん。
これから、訪れるであろう採用しやすい状況で採用を成功させるためにも、
労務の整備、自分の医院で働く魅力づくりにしっかり取り組んだ医院が採用
成功すると思います。
単に募集を出せば採用できる時代はどちらにしても終わってるということを
認識しておくことが大事です。
先日、あるクライアントで面接した際に面接に来た中途DHさん(25歳)
の方が、今勤めてる医院の退職理由の1つとして、こう言ってました。
「今の医院は残業代が30分単位でしかつかない。それが嫌だった」
これまでの、労務についての権利意識拡大前の感覚からすれば、そんなことを
面接でいうのは不利になるから言わない方がいいのではないか?と思います。
しかし、今の若い世代にとっては違うのです。
当然、守られるべき残業代1分単位の支給が守られてないのは法的にもおかし
いしい、あってはならない。
そういう医院には勤めたくない。
という意思をハッキリ持っているのです。
上記のようなことを明確に意識してるわけではないのでしょうが、そういう
意識が背後にあるからこそ、面接の場でも、このようなことを笑顔で言うので
はないかと思います。
ちなみに、この方が今の医院を退職する理由として涙目になりながら、言って
いたのは人間関係でした。
「今の医院には40代のお局化したパートDHがいて、その人が私に理不尽な
ことを言ってくるんです。休みの日とか、夜に長文の理不尽なラインを送って
くるんです。それがもう耐えられなくて。見ますか?」
このような良くない人間関係とザルの労務、この2つの環境の医院では人は
長く勤めないし、採用においても非常に不利になるのです。
そして、そのような情報は自分だけでは就職前に見極めることができないので
人材紹介会社を利用する人が増えてくるのかもしれません。
今回のコロナショックを不況、患者数が減っただけで終わらせるのではなく、
さらなるチャンスとしていけるように頑張っていきましょう!